1960年から、当社は独自の理論展開により世界に先駆けてトランス型のノイズ防止素子を開発実用化し、これにノイズカットトランスと名づけました。その骨子は、分離絶縁した2コイル間の、原理的にシールドだけでは防止できない高周波の磁束成分を除くことによってノーマルモードを遮断し、それによってコモンモードもより完全に防止することにあります。《ノイズカットトランス》はノイズ源と被害側の電気回路を(高周波的にも)分離絶縁(アイソレート)してしまうので、防止効果が徹底的で信頼性に富んでいます。かつてのアナログ時代なら一過性の被害ですんだノイズ障害が、情報技術装置が高密度集積回路を主素子としてデジタル方式化した今では一瞬にして情報財産を喪失し、システム等の誤動作や破壊、さらには人身事故にまでつながります。デジタル時代はまさに「0」か「1」か、「完全に効くか」「否か」という厳しい選択基準でノイズ防止用品を選ばねばなりません。
 分離絶縁形である《ノイズカットトランス》 は、それに応えて最悪の電磁環境下でもノイズ対策の「切札」となる製品です。

ノーマルモード 減衰率の比較
《ノイズカットトランス》は単なるシールドトランスではありません。

絶縁トランス:1次−2次間の伝導がない。
シールドトランス:1次−2次間の伝導と静電結合がない。
ノイズカットトランス:1次−2次間の伝導と静電結合と高周波の電磁誘導がない。


ノイズ防止の視点からのトランスの分類


3種類のアイソレーショントランスのノイズ防止効果の違い

 ■理論的により詳しくは、下記文献の拙論をご覧下さい
■ノイズカットトランスのアイソレート効果については、
  • 電気情報通信学会環境電磁工学研究専門委員会ワークショップ資料、1993 / 「アイソレーションによるノイズ対策」
  • 静電気学会誌100号記念号、18 (3) 1994 / 「電磁波ノイズの防止とアイソレート技術」
  • '88EMC・ノイズ対策技術シンポジウムテキスト、社団法人能率協会、1986 / 「アイソレーション素子と使用方法」
■ノイズカットトランスの特質と性能については、
  • 東京電機大学大学院特別講義テキスト、1986 / 「電子機器のノイズ対策と《ノイズカットトランス》」
  • ハンドブック・ノイズ対策最新技術、総合技術出版社、1986/V章対策部品、「5.アイソレーショントランス」P. 118 〜 P. 130
  • 社団法人日本電気技術者協会会誌、1980/No.6、「障害波しゃ断変圧器について」
■ノイズカットトランスの基本形式による性能の違いについては、
  • 電気学会論文誌、117A-12、1997 / 論文、「障害波遮断変成器のコイル配置に基づいた各種構造と特性」
  • 環境電磁ノイズハンドブック、朝倉書店、1999 / P227 〜 P232、P. 342 〜 P. 346 「4-1-4-a電磁式トランス」
■ノイズカットトランスの活用については、
  • 静電気学会誌、Vol. 13 No.1、1989 / 解説、「電源ラインよりのノイズ防止技術」
  • 静電気学会誌、Vol. 15 No.5、1991 / 基礎講座、「ノイズの発生と伝搬」
  • トランジスタ技術誌、CQ出版社、1983-8、§2、「《ノイズカットトランス》の使い方」

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